読書

調子悪くてあたりまえ 近田春夫自伝

音楽家、音楽評論家として著名な近田春夫氏の自伝。 調子悪くてあたりまえ 近田春夫自伝 作者:近田 春夫,下井草 秀 発売日: 2021/02/10 メディア: Kindle版 面白い。日本の大衆音楽の世界を渡り歩いて来た人の自伝だから、その業界の変遷を辿る内容でもあっ…

その街の今は/柴崎友香 著

20代のカフェでバイトをしている女性は、昔の大阪の写真を集めていたが、同じようなことに興味を持っている年下の男性と出会う。現代の大阪を舞台にした小説。 その街の今は (新潮文庫) 作者:友香, 柴崎 発売日: 2009/04/25 メディア: 文庫 とても透明な小説…

神戸・続神戸/西東三鬼 著

戦時中の神戸、東京から神戸に遁走した男はホテル住まいとなり、そこでうごめく住人たちと生活を共にするようになる。 神戸・続神戸 (新潮文庫) 作者:西東 三鬼 発売日: 2019/06/26 メディア: 文庫 文章術の本などを読んでいたら川端康成か井伏鱒二が読みた…

大阪/岸政彦 柴崎友香 著

大阪について大阪作者:岸 政彦,柴崎 友香発売日: 2021/01/27メディア: 単行本社会学者で小説家の岸政彦さんと小説家の共著による大阪についての随筆。岸さんは中部のご出身なようで大学から関西に来られて、今も関西の大学で先生をしておられる。柴崎さんは…

ISHIYA私観|ジャパニーズ・ハードコア30年史/ISHIYA 著

DEATH SIDE/FORWARDというバンドで東京のハードコアシーンを体験してきたISHIYA氏によるジャパニーズ・ハードコア史。ISHIYA私観 ジャパニーズ・ハードコア30年史作者:ISHIYA発売日: 2021/01/10メディア: 単行本GAUZE、LIP CREAM、OUTO、S.O.B等々日本のハ…

天才による凡人のための短歌教室/木下龍也 著

歌人、木下龍也氏による短歌の始め方。 天才による凡人のための短歌教室 作者:木下龍也 発売日: 2020/12/25 メディア: Kindle版 少し前から短歌に興味を持っている。短歌に限らず、以前は詩というものを軽んじていて、言葉を幾らいじくり回しても現実の世界…

上野先生、フェミニズムについてゼロから教えてください!/上野千鶴子、田房永子 著

フェミニズムについての対談本。 上野先生、フェミニズムについてゼロから教えてください! 作者:上野千鶴子,田房永子 発売日: 2020/04/03 メディア: Kindle版 昨今、フェミニズムという言葉を聞くことが多くなった。SNSでの論争とか。そういうものを見聞き…

邪宗門/高橋和巳 著

明治期に興ったある新興宗教の勃興を、戦前、戦中(開戦前夜)、そして戦後という時代の流れの中で描く小説。 邪宗門 上 (河出文庫) 作者:高橋 和巳 発売日: 2014/08/06 メディア: 文庫 邪宗門 下 (河出文庫) 作者:高橋 和巳 発売日: 2014/08/06 メディア: …

極私的2020ベスト

暮れも押しせまってきましたね ■映画『シング・ストリート』 augtodec.hatenablog.com2016年の映画をビデオ観賞。5、6月はコロナの非常事態下で仕事も無くアマプラで映画ばかり見ていたが、その中で一番好きな映画。高校生がバンドを組むという永遠不滅なお…

文明の生態史観/梅棹忠夫 著

国立民族学博物館の初代館長である梅棹忠夫が1950年代に発表した論考『文明の生態史観』を中心に、アジアを旅して感じた様々な考えを述べた書物。 文明の生態史観 (中公文庫) 作者:梅棹 忠夫 発売日: 1998/01/18 メディア: 文庫 本屋のブックフェアのような…

罪の声/塩田武士 著

紳士服店の店主の男は父親の遺品の中から手帖とカセットテープを見つける。そのテープを再生すると、そこには昭和の未解決事件で使用された子供の声が入っていて、それが幼い頃の自分の声だと確信する。一方、同じ時期に、過去の大事件をもう一度検証する難…

おらおらでひとりいぐも/若竹千佐子 著

74歳、老齢の女性のモノローグが東北弁で綴られる小説。 おらおらでひとりいぐも (河出文庫) 作者:若竹千佐子 発売日: 2020/06/26 メディア: Kindle版 方言を恥ずかしいものだとあまり思ったことがない。関西弁を普段話しているのだから地方人の方言話者なの…

ユニクロ潜入一年/横田増生 著

前著『ユニクロ帝国の光と影』でユニクロから訴えられたものの勝訴した著者は、その後ユニクロ側が取材に応じないことから、アルバイト社員として潜入し内部からユニクロを取材することになる。 ユニクロ潜入一年 (文春文庫) 作者:横田 増生 発売日: 2020/08…

神戸、書いてどうなるのか/安田謙一 著

神戸で生れ育った著者が地元を紹介する本。 神戸、書いてどうなるのか 作者:安田 謙一 発売日: 2015/11/26 メディア: 単行本 安田謙一さんの文章には、CDジャーナルやミーツ・リージョナルなどの連載で接していて、軽やかでそこはかとなく可笑しい文章を楽し…

筒井康隆、自作を語る/筒井康隆 日下三蔵・編

日下三蔵さんをインタビューアーに迎えてSF作家の御大、筒井康隆が自作について語る本。 筒井康隆、自作を語る (ハヤカワ文庫JA) 作者:筒井 康隆 発売日: 2020/06/04 メディア: Kindle版 <筒井康隆コレクション>というシリーズの刊行を記念してトークショ…

悟浄出立/万城目学 著

西遊記に登場する沙悟浄を主人公に据えた『悟浄出立』他、中国古典を題材にした短編小説集。 悟浄出立 (新潮文庫) 作者:学, 万城目 発売日: 2016/12/23 メディア: 文庫 序文に、著者は中島敦の『わが西遊記』を青年期に読んで、その続きが気になっていたこと…

カンボジア・0年/フランソワ・ポンショー 著

カンボジアに10年赴任していたフランス人神父の著者が、1975年のカンプチア共産党による首都プノンペン陥落を経験し、その後カンボジアを脱出した難民による聞き書きからポル・ポト政権の実状を報告する本。 カンボジア・ゼロ年 作者:フランソワ ポンショー …

専門知は、もういらないのか/トム・ニコルズ 著

インターネットであらゆる知識に接続できる現代においては、専門家の知識や経験は必要とされていないのではないか、ということを考察する本。 専門知は、もういらないのか 作者:トム・ニコルズ 発売日: 2019/07/11 メディア: 単行本 本書は、安全保障の専門…

くっすん大黒/町田康 著

無職で妻も家から出て行き無為の生活を送る男が、家の中にある金属製の大黒を捨てに行ったり、謎の芸術家を紹介する映像作品に参加したりする話。 くっすん大黒 (文春文庫) 作者:町田 康 発売日: 2002/05/10 メディア: 文庫 1996年に発表された町田康のデビ…

許永中

2冊の本を読みました。 海峡に立つ:泥と血の我が半生 作者:許 永中 出版社/メーカー: 小学館 発売日: 2019/08/28 メディア: 単行本 許永中 日本の闇を背負い続けた男 作者:森 功 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2008/12/11 メディア: 単行本 90年代初頭に…

極私的2019ベスト

もう12月末ですから ■映画 『蜜蜂と遠雷』 augtodec.hatenablog.com新作の日本映画で「これは凄い」という映画を久しぶりに観た気がする。監督は石川慶。原作を読んでいたので、あの長大な物語をどう2時間で表現するのだろうかという興味を持って観に行った…

マチネの終わりに/平野啓一郎 著

世界的クラシックギターの名手の男、著名な映画監督を父に持ちフランスの報道機関に勤める女、2人が出会い心を通い合わせるが、やがて別々の道を歩むことになる。 マチネの終わりに (文春文庫) 作者: 平野啓一郎 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2019/06…

蜜蜂と遠雷/恩田陸 著

亡くなった巧妙なピアニストからの推薦状を携えた経歴不明の少年、幼い頃に天才少女と称されたものの演奏活動から逃げ出した音大生、有名ピアニストの弟子であり日系と南米の血を引く才気あふれる青年、社会人でありながらもう一度演奏家として挑戦する男、…

呪いの言葉の解きかた/上西充子 著

政権の欺瞞から日常のハラスメント問題まで、隠された「呪いの言葉」を徹底的に解く 呪いの言葉の解きかた 作者: 上西充子 出版社/メーカー: 晶文社 発売日: 2019/05/25 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 少し前に政治家の答弁について「ご飯論…

坂の上の雲/司馬遼太郎 著

愛媛の下級武士の子息である兄弟二人を主人公として、明治維新から日清戦争を経て日露戦争の陸戦、海戦を描く長編小説。 坂の上の雲(一) (文春文庫) 作者: 司馬遼太郎 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2016/01/01 メディア: Kindle版 この商品を含むブ…

東京瓢然/町田康 著

東京、若しくは近郊で瓢然と旅することを目指して町をうろうろする随筆集。 東京飄然 (中公文庫) 作者: 町田康 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2009/11/24 メディア: 文庫 購入: 1人 クリック: 18回 この商品を含むブログ (18件) を見る 町田康の『…

告白/町田康 著

河内音頭で歌われる、明治期に起きた「河内十人斬り」と言われる事件を題材にしたお話。 告白 (中公文庫) 作者: 町田康 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2008/02/01 メディア: 文庫 購入: 12人 クリック: 184回 この商品を含むブログ (138件) を見る …

大日本帝国の興亡/ジョン・トーランド 著

大日本帝国の興亡〔新版〕1:暁のZ作戦 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫) 作者: ジョン・トーランド,John Toland,毎日新聞社 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2015/06/04 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (4件) を見る 日本が中国に進出し、2発の…

この世にたやすい仕事はない/津村記久子 著

前職で仕事に燃え尽きて退職してしまった女性が、短い期間での少し風変わりな仕事を転々とするお話。 この世にたやすい仕事はない (新潮文庫) 作者: 津村記久子 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2018/11/28 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る 主人…

コンビニ人間/村田沙耶香 著

コンビニバイトの女性を主人公にした芥川賞受賞作。 コンビニ人間 (文春文庫) 作者: 村田沙耶香 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2018/09/04 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 今『大日本帝国の興亡』という本を読んでる。文庫本だけど5巻…