読書

筒井康隆、自作を語る/筒井康隆 日下三蔵・編

日下三蔵さんをインタビューアーに迎えてSF作家の御大、筒井康隆が自作について語る本。 筒井康隆、自作を語る (ハヤカワ文庫JA) 作者:筒井 康隆 発売日: 2020/06/04 メディア: Kindle版 <筒井康隆コレクション>というシリーズの刊行を記念してトークショ…

悟浄出立/万城目学 著

西遊記に登場する沙悟浄を主人公に据えた『悟浄出立』他、中国古典を題材にした短編小説集。 悟浄出立 (新潮文庫) 作者:学, 万城目 発売日: 2016/12/23 メディア: 文庫 序文に、著者は中島敦の『わが西遊記』を青年期に読んで、その続きが気になっていたこと…

カンボジア・0年/フランソワ・ポンショー 著

カンボジアに10年赴任していたフランス人神父の著者が、1975年のカンプチア共産党による首都プノンペン陥落を経験し、その後カンボジアを脱出した難民による聞き書きからポル・ポト政権の実状を報告する本。 カンボジア・ゼロ年 作者:フランソワ ポンショー …

専門知は、もういらないのか/トム・ニコルズ 著

インターネットであらゆる知識に接続できる現代においては、専門家の知識や経験は必要とされていないのではないか、ということを考察する本。 専門知は、もういらないのか 作者:トム・ニコルズ 発売日: 2019/07/11 メディア: 単行本 本書は、安全保障の専門…

くっすん大黒/町田康 著

無職で妻も家から出て行き無為の生活を送る男が、家の中にある金属製の大黒を捨てに行ったり、謎の芸術家を紹介する映像作品に参加したりする話。 くっすん大黒 (文春文庫) 作者:町田 康 発売日: 2002/05/10 メディア: 文庫 1996年に発表された町田康のデビ…

許永中

2冊の本を読みました。 海峡に立つ:泥と血の我が半生 作者:許 永中 出版社/メーカー: 小学館 発売日: 2019/08/28 メディア: 単行本 許永中 日本の闇を背負い続けた男 作者:森 功 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2008/12/11 メディア: 単行本 90年代初頭に…

極私的2019ベスト

もう12月末ですから ■映画 『蜜蜂と遠雷』 augtodec.hatenablog.com新作の日本映画で「これは凄い」という映画を久しぶりに観た気がする。監督は石川慶。原作を読んでいたので、あの長大な物語をどう2時間で表現するのだろうかという興味を持って観に行った…

マチネの終わりに/平野啓一郎 著

世界的クラシックギターの名手の男、著名な映画監督を父に持ちフランスの報道機関に勤める女、2人が出会い心を通い合わせるが、やがて別々の道を歩むことになる。 マチネの終わりに (文春文庫) 作者: 平野啓一郎 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2019/06…

蜜蜂と遠雷/恩田陸 著

亡くなった巧妙なピアニストからの推薦状を携えた経歴不明の少年、幼い頃に天才少女と称されたものの演奏活動から逃げ出した音大生、有名ピアニストの弟子であり日系と南米の血を引く才気あふれる青年、社会人でありながらもう一度演奏家として挑戦する男、…

呪いの言葉の解きかた/上西充子 著

政権の欺瞞から日常のハラスメント問題まで、隠された「呪いの言葉」を徹底的に解く 呪いの言葉の解きかた 作者: 上西充子 出版社/メーカー: 晶文社 発売日: 2019/05/25 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 少し前に政治家の答弁について「ご飯論…

坂の上の雲/司馬遼太郎 著

愛媛の下級武士の子息である兄弟二人を主人公として、明治維新から日清戦争を経て日露戦争の陸戦、海戦を描く長編小説。 坂の上の雲(一) (文春文庫) 作者: 司馬遼太郎 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2016/01/01 メディア: Kindle版 この商品を含むブ…

東京瓢然/町田康 著

東京、若しくは近郊で瓢然と旅することを目指して町をうろうろする随筆集。 東京飄然 (中公文庫) 作者: 町田康 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2009/11/24 メディア: 文庫 購入: 1人 クリック: 18回 この商品を含むブログ (18件) を見る 町田康の『…

告白/町田康 著

河内音頭で歌われる、明治期に起きた「河内十人斬り」と言われる事件を題材にしたお話。 告白 (中公文庫) 作者: 町田康 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2008/02/01 メディア: 文庫 購入: 12人 クリック: 184回 この商品を含むブログ (138件) を見る …

大日本帝国の興亡/ジョン・トーランド 著

大日本帝国の興亡〔新版〕1:暁のZ作戦 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫) 作者: ジョン・トーランド,John Toland,毎日新聞社 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2015/06/04 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (4件) を見る 日本が中国に進出し、2発の…

この世にたやすい仕事はない/津村記久子 著

前職で仕事に燃え尽きて退職してしまった女性が、短い期間での少し風変わりな仕事を転々とするお話。 この世にたやすい仕事はない (新潮文庫) 作者: 津村記久子 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2018/11/28 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る 主人…

コンビニ人間/村田沙耶香 著

コンビニバイトの女性を主人公にした芥川賞受賞作。 コンビニ人間 (文春文庫) 作者: 村田沙耶香 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2018/09/04 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 今『大日本帝国の興亡』という本を読んでる。文庫本だけど5巻…

セミオーシス/スー・バーク 著

環境破壊と戦争で荒廃した地球を十数人の人々は後にして宇宙に旅立ち、158年の冷凍睡眠を経て地球型惑星に辿り着いた。しかしそこには知性を持つ植物が住んでいた。 セミオーシス (ハヤカワ文庫SF) 作者: スーバーク 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2019…

徹底検証 日本の右傾化/塚田穂高 編著

現在の日本は右傾化していると言われるが、それらは現状どのようになっているか、どのような経緯を辿り今に至るのかを検証する。 徹底検証 日本の右傾化 (筑摩選書) 作者: 塚田穂高 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 2017/03/14 メディア: 単行本(ソフト…

日本再興戦略/落合陽一 著

学者で芸術家の落合陽一さんが日本国家が再び隆盛するための考えを述べる本 日本再興戦略 (NewsPicks Book) 作者: 落合陽一 出版社/メーカー: 幻冬舎 発売日: 2018/01/31 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (10件) を見る ちょっと前に 落合陽一×古市憲…

極私的2018ベスト

年末なので ■映画 『立ち去った女』 augtodec.hatenablog.com フィリピン映画というものを観たことがなかったけれど、この映画の、というか映像の余韻がずっと心の中に残っている。4時間ほどの映画だけれどもう一度観たい。しかしこういう映画はアマプラには…

ことばと国家/田中克彦 著

ことばと国家にまつわるあれこれ ことばと国家 (岩波新書) 作者: 田中克彦 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 1981/11/20 メディア: 新書 購入: 7人 クリック: 25回 この商品を含むブログ (30件) を見る 面白く読んだ。 言葉は国家が生まれる前からあり、使…

図書室/岸政彦 著

大阪で暮らす50代になる独り身の女性が、小学生時代に図書室で出会った少年との思い出を回想する物語。 新潮 2018年 12 月号 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2018/11/07 メディア: 雑誌 この商品を含むブログを見る ミシマ社の『K氏の大阪弁ブンガク論』…

学校で教えてくれない音楽/大友良英 著

学校の音楽の授業では習うことのない音楽、そして音楽の楽しみとは何かについて 学校で教えてくれない音楽 (岩波新書) 作者: 大友良英 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2014/12/20 メディア: 新書 この商品を含むブログ (11件) を見る 大友良英さんは子供…

ゲームの王国/小川哲 著

カンボジアで生まれた二人の秀才は、クメール・ルージュが政権を奪取する前夜、出会いそして離れ離れになって成長する。彼と彼女は一瞬の出会いで体験したゲームの公正さを大人になって実現しようとする。 ゲームの王国 上 作者: 小川哲 出版社/メーカー: 早…

お盆の間に読んだり見たりしたもの

K氏の大阪弁ブンガク論/江弘毅 著大阪弁を駆使する作家たちの著作を取り上げ論じる本。 K氏の大阪弁ブンガク論 作者: 江弘毅 出版社/メーカー: ミシマ社 発売日: 2018/06/22 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る 取り上げられてい…

独裁者のためのハンドブック/ブルース・ブエノ・デ・メスキータ&アラスター・スミス 著

独裁者は如何なる動機、如何なる方法で国を統治しようとするかを考察する書籍。 独裁者のためのハンドブック (亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズ) 作者: ブルース・ブエノ・デ・メスキータ,アラスター・スミス,四本健二,浅野宜之 出版社/メーカー: 亜…

美しく、狂おしく 岩下志麻の女優道/春日太一 著

岩下志麻さんにインタビューし、過去の出演作からその女優としての経歴をひもとく一冊。 美しく、狂おしく 岩下志麻の女優道 作者: 春日太一 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2018/02/26 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (2件) を見る 「好きな女…

東の果て、夜へ/ビル・ビバリー 著

ロス・アンジェルスの片隅でギャングの一味として麻薬を売買する「家」の見張りを担っていた15歳の黒人少年イーストは、ボスに命じられて組織の邪魔になる男を殺す役目を命じられる。4人組となった少年たちは北米大陸の東へ人を殺す旅にでる。 東の果て、夜…

コードネーム・ヴェリティ/エリザベス・ウェイン 著

第二次大戦時、ナチス占領下のフランスに潜入していた英国の女性スパイが囚われる。ナチスによって過酷な尋問を受ける彼女は、尋問に応える代わりに小説めいたものを書き始める。それは彼女の親友である民間飛行士の女性パイロットの物語だった。しかしその…

明るい夜にでかけて/佐藤多佳子 著

トラブルを抱え大学を休学し、生活をリセットする為に親元から離れて深夜のコンビニで働く主人公の男子は深夜ラジオのファンで、かつてはちょっと名の知れたハガキ職人だった。彼の元へ同じく深夜ラジオ好きの級友や風変わりな女子高生、ニコニコ動画で歌を…