2023-01-01から1年間の記事一覧
2023年、米英、リドリー・スコット監督作 マリー・アントワネットの断首刑から始まる時代、ナポレオン・ボナパルトという人物の栄枯盛衰を描く伝記映画。 www.youtube.com 壮大な歴史劇。すべてのセットと衣装とロケーションにくらくらする。豪華絢爛。…
民主主義の成り立ちを古代ギリシャから紐解いて現代の民主主義までを概説する本。 民主主義とは何か (講談社現代新書) 作者:宇野重規 講談社 Amazon リベラルとは何か/田中拓道 著 - 8月~12月 保守主義とは何か/宇野重規 著 - 8月~12月 と読んでき…
2023年、日本、北野武監督作 織田信長を明智光秀が殺害した本能寺の変、この前後の戦国武将たちを描いた時代劇映画。 www.youtube.com 思ってたのと違う。残酷描写バリバリの戦国版アウトレイジだと思っていたけれど、戦国喜劇だった。どっちかというと…
ある日ある時、携帯電話を使っていた人たちは気が狂ってしまった。彼らは正常な人を襲い、殺して、街は阿鼻叫喚の混乱に陥る。この災厄から逃れた3人の男女は街から脱出するべく歩き始める。 セル(上) (新潮文庫) 作者:スティーヴン キング 新潮社 Amazon …
里山に移住した哲学者・アナキストによる実践的ゆるゆる「生活の哲学」入門講座。「さて、どうしようか。お金はあっても生きていけるが、なくても生きていける。どこへ行っても、その人が必要とされ、その人の能力が発揮されるであろう場所は、ある」福岡の…
2005年にCDでリリースされた盤が英国のCOLD SPRINGから再発されたレコード。2020年リリース。 ノイズだと思って買ってきたけれど、これはインダストリアルですね。ノイズとインダストリアルの違いは何かと言われると悩むのだけれど簡単にいうとドラ…
アナキズム関連の読書ガイド。 アナキズムを読む 〈自由〉を生きるためのブックガイド 作者:田中 ひかる(編) 皓星社 Amazon アナキズムとアナキズムが読み取れる書籍が多数紹介されている。プルードン、バクーニン、大杉栄といった歴史的な人物の著作から、…
毎日バスに揺られて他人の家に通いながら、ひたすら死ぬことを思う掃除婦(「掃除婦のための手引き書」)。道路の舗装材を友だちの名前みたいだと感じてしまう、独りぼっちの少女(「マカダム」)。波乱万丈の人生から紡いだ鮮やかな言葉で、本国アメリカで…
著名なアナキストを紹介しながらアナキズムとは何なのかを紐解いていく内容。 アナキズム入門 (ちくま新書1245) 作者:森 元斎 筑摩書房 Amazon 『くらしのアナキズム』という本を読んで、アナキズムというものを漠然としか分かっていない、いや、本当は何も…
国家は何のためにあるのか? ほんとうに必要なのか? 「国家なき社会」は絶望ではない。 希望と可能性を孕んでいる。 よりよく生きるきっかけとなる、〈問い〉と〈技法〉を人類学の視点からさぐる。 本書でとりあげる「人類学者によるアナキズム論」とは… ・…
昭和の大女優だった著者による著名人にまつわるエッセイ集。 にんげん住所録 (文春文庫) 作者:高峰秀子 文藝春秋 Amazon 京都の中心部から言えば西南の方角にある長岡京市の辺りを散策していると駅前に古書店があるのを知った。ヨドニカ文庫という古書店で、…
白人至上主義、反ユダヤ、人種差別主義者、ネオナチ、そういった人々が集まるウェブサイトに潜入して彼らの主義主張を報告する書。 地獄への潜入 作者:タリア・ラヴィン,道本美穂 柏書房 Amazon 米国人の著者がインターネットの辺境のような白人至上主義者た…
2023年、米国、ギャレス・エドワーズ監督 米国でAI(人工知能)によりロサンゼルスで核爆発が起こった。以降、アメリカを主とする西側諸国はAIの使用を禁止しAI狩りを行っていたが、ニュー・アジアと呼ばれる地域ではAIと共存していた。米国は衛星兵器で…
2023年/米国/マーティン・スコセッシ監督 戦争から米国に帰ってきた若者、アーネストはオクラホマにいる叔父を頼ってやってきた。そこは石油が噴き出した事により土地の権利を持つ先住民族のオセージ族が豊かに暮らす土地だった。アーネストは、土地の…
18歳のメアリ・キャサリン・ブラックウッド(メリキャット)は、姉のコンスタンス、ジュリアン叔父さん、猫のジョナスと村のはずれの屋敷で暮らしている。ブラックウッド家については家族がヒ素中毒で亡くなったことから村人たちからは異常な関心と侮蔑の…
戦前に大きな力をもったアジア主義者の浪人・頭山満(とうやまみつる)。アジアとの連帯感と侵略志向が併存するその思想を読み解き、日本のアジア観を問い直す。 頭山満 ――アジア主義者の実像 (ちくま新書) 作者:嵯峨 隆 筑摩書房 Amazon ナショナリズムの本…
2023年、日本、原田眞人監督作 舞台は大阪、特殊詐欺のリーダーの女には犯罪歴のある弟がいた。そして彼女は東京のある男と因縁があるようだった。女と弟は詐欺グループの胴元を殺してしまい、彼の金を持って海外に逃げようとするが、既に大阪府警は彼女…
小説、対談、ルポ、日記、エッセイと色んなジャンルの中原昌也の仕事集。 人生は驚きに充ちている 作者:中原昌也 新潮社 Amazon こんな本ってあまりないのではないだろうか。中原昌也と言えばノイズ・ミュージシャンだけど、小説家としても既に色んな賞を受…
週間はてなブログのこれ blog.hatenablog.com に、過去に書いたウェス・アンダーソンの映画『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』の感想文が掲載されています。通知欄に突然「id:hatenablogさんから今こそ見よう! ウ……
エスニシティ、民族、ネイション、ナショナリズム、これらの言葉が含む意味は一様でないということを世界の様々な例を取り上げて解説する本。 民族とネイション: ナショナリズムという難問 (岩波新書) 作者:塩川 伸明 岩波書店 Amazon ひとつの国に多数の民…
2023年、米国、チャド・スタエルスキ監督 主席連合に復讐しようとするジョン・ウィックに対し、主席連合の全権を委任された公爵は、ジョンのかつての友人である盲目の男ケインに殺しを依頼する。大阪、ベルリン、パリで双方の敵味方が入り乱れて殺し合い…
社会学に関する社会学者たちの対談集。 社会学はどこから来てどこへ行くのか 作者:岸 政彦,北田 暁大,筒井 淳也,稲葉 振一郎 有斐閣 Amazon 社会学者の誰が何を言ったのか知らないが炎上していた模様で、その際に社会学者と社会学を貶めるようなことを言う人…
80年代末に漫画誌に連載された中島らもの面白コラム。 変!! (集英社文庫) 作者:中島らも 集英社 Amazon 中島らもが、身の回りや世の中の変な物や者を取り上げて、それを面白可笑しく料理してしまうというコラム。1989年刊行なのでもう随分昔のものに…
2023年、米国、ニール・ブロムカンプ監督 レーシング・シュミレーター・ゲーム『グランツーリスモ』の凄腕プレイヤーだった青年は、ゲームプレイヤーに本物のレーシング・カーを運転させるというプロジェクトに採用され、現実のレースで入賞を目指す。 w…
未曾有の災害と暴動により大混乱に陥り、国民の多くが現実世界を見放したアメリカ大陸で、仏教を信じ続けたインディアンの青年が救済を語る描き下ろし表題作の他、全6篇のSF短編集。 アメリカン・ブッダ (ハヤカワ文庫JA) 作者:柴田 勝家 早川書房 Amazon …
エイリアン・シリーズの5作目。 www.youtube.com エイリアン・シリーズの本編は4作とも観ているけれど5作目の『プロメテウス』は観てなかったはず。6作目の『エイリアン・コヴェナント』は劇場で観た。そう思って『プロメテウス』を観始めたけれど、幾つ…
もうすぐ公開になる『ジョン・ウィック:コンセクエンス』のための予習。 www.youtube.com 『ジョン・ウィック』2014年『ジョン・ウィック:チャプター2』2017年『ジョン・ウィック:パラベラム』2019年 3本を連続で観た。 1作目では、車を奪…
戦前は共産党中央委員長。逮捕、転向を経て、戦後は右翼の黒幕に。アラブの石油利権で暗躍した国際的フィクサーは財界人、保守政治家、ヤクザ、学生運動家、王侯貴族のすべてを受け入れた。「法螺は吹くが嘘はつかない」などと嘯く、騒々しいが憎めない男の…
2023年、日本、大野大輔監督 解散寸前のチアリーダー・グループは山梨県のイベントに出演するために投宿していたが、その夜にマネージャーが地元の半グレとトラブルを起こし、騒動に巻き込まれてしまう。 www.youtube.com ご近所トラブルで憂鬱だったの…
2023年、韓国、イ・イルヒョン監督作 高齢になってもレストランで勤勉に働く男は、同僚の若い男に車の運転を依頼する。若者は喜んで引き受けるが、老人は復讐のために5人の男を殺そうと企てていた。 www.youtube.com 韓国映画。日本占領時の因縁を晴ら…