街のあかり

2007年、フィンランド/ドイツ/フランス、アキ・カウリスマキ監督

ショッピングセンターの警備員だった男はカフェで女と知り合うことになるが、女は強盗団の手先で彼女に騙されてしまう。男は強盗団の手引をしたと疑われて服役し、その後に出所してなんとか働き始めるが……

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年末にアキ・カウリスマキの新作が公開になるみたい。ちょっと観たい。カウリスマキの映画は幾つか観ている気がするがフィルモグラフィーを眺めてみてもどれを観たのか一向に思い出せない。一本も観ていないのかも知れない。

非モテで何事も不器用な男が女に騙されて堕ちてしまうというお話だけれど、ストーリーはそれほど重要ではなく、それよりも映画の奏でるリズムを楽しむ映画だと思う。ビート感というかグルーブ感というか、映画を見ている間そのようなものに浸っていられる心地が気持ち良い。
リアルな描写だとかそういうものもない。寧ろ芝居臭くて型を演じているようで滑稽なところが面白い。幾つかの場面では悲惨な場面なのに笑ってしまう。音楽もノスタルジックで昔の映画を観ているような気持ちになる。

結末に驚きがあるような映画ではなく、途中がずっと楽しい映画で、ダメ人間を描いたいましろたかし漫画のような趣きもある。

カウリスマキの映画はアマプラに幾つもあるようなので続けて観てみよう。