2023年、日本、北野武監督作

織田信長明智光秀が殺害した本能寺の変、この前後の戦国武将たちを描いた時代劇映画。

www.youtube.com

思ってたのと違う。残酷描写バリバリの戦国版アウトレイジだと思っていたけれど、戦国喜劇だった。どっちかというと風雲たけし城に寄せた作品。

あんまり怖くないんですよね。沢山、人は死ぬし、その殺され方も残酷っちゃあ残酷なんだけど、戦国時代だからまあ残酷ですよね。日本刀を振り回してる時代だから。アウトレイジは現代にそんな残酷が存在するのか、という恐ろしさがあったけれど、戦国時代だから普通ですよね、みたいに思ってしまう。

映像にあまり重みが感じられませんでした。北野ブルーを今更期待したわけではないけれど、アウトレイジは陰影があって映像に重みがあった。でも今作は意外にどの場面も明るくて渋味に欠ける。テレビドラマののっぺりした照明みたいな感じがした。喜劇だからわざと軽く作ったのだろうか。

あちこちで忍者が活躍するのだけど、これも軽い印象。忍者ってそんなに万能でもないし活躍しすぎでは?みたいな感じ。ニンジャがでてきたら喜ぶ層もいるのかも知れないけど。

戦国武将の残酷さが逆に滑稽で、それを喜劇として作ってあると思っているのだけれど、喜劇と重厚さは両立しないんだなというのを改めて感じた。
それでも2時間を超える映画なのに最後まで退屈せずに観て、あらもう終わり?くらいに短く感じたので楽しんだのは確か。でも重厚な戦国時代劇だと思っていた期待は裏切られたかな。