DUNE/砂の惑星

2021年、米国、ドゥニ・ヴィルヌーブ監督作

銀河に人類が広まった遠い未来。砂の惑星アラキスでは希少な香料が産出されることから、その争奪戦が始まる。

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圧倒的な没入感。なんだろうこの素晴らしさは。映画が始まった瞬間から異世界に放り込まれて過ごすような感じ。もういま自分は砂の惑星にいるとしか思えない。その広大な広がりを持つ景色の中にいて陰謀や戦闘を目撃しているような感じ。退屈なんてとんでもない。もっとずっと映画の世界に浸っていたかったと思えるような時間だった。
冒頭のタイトルで「Part 1」と出て「え?二部作もしくは三部作なの?」となったがPart100くらいまでやってもらってもいいくらい。

物語の深さは原作によるものなのだろう。特にベネ・ゲセリットという組織(女学院?)が社会変革を起こす偉人を誕生させるために数千年前から計画を練っていた、なんて壮大さはSF小説ならではのものだと思う。原作を読んでみなければ。

SF映画なのだから映像表現の目新しさがないといかん、と思うわけですが、それもばっちり。あの宇宙船たちの巨大さや壮大さの表現は素晴らしいのじゃないだろうか。特に巨大宇宙船が水中から浮上する場面は感激してしまった。それと砂の惑星の景色、光景の壮大さ。IMAXで観たかった。

少し分かり難かったのは固有名詞。ベネ・ゲセリットやクウィサッツ・ハデラックなどの単語が憶えられず少し混乱しながら観ていたのは確か。でももう一回観たいのでその時は大丈夫だろう。

多くを語らず、映像と人物の行動で物語を進めてみせるという映画のお手本。複雑な物語を語るのにナレーションが入ったり過剰に説明的なセリフになったりするのは少し冷めるから。

Part2の製作も決まったようで今から楽しみです。