ウエスト・サイド・ストーリー

2022年、米国、スティーブン・スピルバーグ監督作

ミュージカル映画の傑作『ウエストサイド物語』のスピルバーグによるリメイク作品。

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ウエスト・サイド物語』を最初に観たのは子供の頃だったと思う。たぶんテレビ。中学だったか高校だったかの頃に名画座のような映画館でも観た。過去の名作は観ておこう、みたいな感じで。
ジョージ・チャキリスという名前、路上でバレエのように踊る少年たち、ダンスパーティーの群舞、『アメリカ』という曲で踊る女たち、結構憶えてる。
でも後半はちっとも憶えていない。どんな結末だったのか、どうしてそうなったのか、全く憶えていない。
スピルバーグ作のこの映画を観ても、ああそういう展開だった、みたいに記憶が蘇ることもなかった。

予習しておいて過去の作品との相違を鑑賞するという方法もあっただろうけれど、新鮮な気持ちで映画を観ることができた。そして、スピルバーグ映画のちゃんとしてる加減を堪能した。よく出来てるなんてもんじゃない。
色合いが艷やかなで街の景色を観ているだけで気持ち良い。そこで踊る男女の体の躍動、そして現代版に見合う人種の捉え方、全て最高にちゃんとしてる。こういう映画ばかりみてたら感が鈍るんじゃないだろうか。もっと駄目な映画も観ておかないとスピルバーグと比べたら他の映画のアラばかり目についてしまうかも知れない。

特に良かったのが、プエルトリコのギャング団のリーダーの恋人を演じるアリアナ・デボーズ。ダンスの躍動感、キレがひと味もふた味も違う感じがした。『アメリカ』で踊る彼女を観ている間がこの映画で一番良かった。

Youtubeにオリジナルの『ウエスト・サイド物語』の動画があるかしらんと検索してみると、あった。

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こんなだったっけ。憶えてると思ってたけど全然違った。