タイム・トゥ・ラン

2015年、米国、スコット・マン監督作

娘の手術代が必要な男は、勤め先のカジノのオーナーに借金を無心するが断られ馘首されてしまう。カジノで違法な金が取引されていることを知った同僚に強奪を持ちかけられて仲間に加わってしまうが、犯行時に警備と銃撃戦になってしまい、恐れをなした逃走車の仲間は先に逃げてしまう。止む無くバスに乗り込んで逃げようとするが、警察とカジノの警備に追われることになる。

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先日観た『FALL』と同じ監督の作品。『FALL』でお父さん役だったジェフリー・ディーン・モーガンが本作でもお父さん役で出演している。本作と『FALL』の間には『ファイナル・スコア』という映画がある模様。

バスジャックした強盗たちが警察に追跡されながら逃げ切れるかどうかというアクション映画だが、ツッコミどころは多い。
借金を申し込んでそれを断られて挙句の果てに首になった次の日に勤め先に強盗に行けば「きっと彼奴に違いない」と思われるのは分かりきっていると思うが、まあ仕方ない。
強盗に誘われるのも、誘った方は断られたらどうするつもりだったのか、みたいなこともある。まあ仲間になったからいいけど。
走るバスの上にSWATが乗り込むものの、犯人たちが天井を撃つのであっと言う間にやられてしまう場面も、アホ過ぎへん?と思う。
他にも「ん?」と思うところは多々あった。しかし、しかしですね、観客を楽しませようと頑張ってくれているのはひしひしと感じる。幾つか「あ、そういう展開?」みたいな驚きもあった。アラはあるけど、なんだか嫌いになれない映画。

本作は、脚本にスコット監督は参加していないようなので、彼を責めるのはやめよう。そして『FALL』も完全無比という作品ではなかったけれど、何よりも映像で高所の恐怖が伝わってくる映画で、大いに楽しんだ。こちらは、スコット監督は脚本も兼ねている。
本作から『FALL』への間に大きく進化したのだと思うことにしよう。まあまあ面白かったし。