ジョン・ウィック:コンセクエンス

2023年、米国、チャド・スタエルスキ監督

主席連合に復讐しようとするジョン・ウィックに対し、主席連合の全権を委任された公爵は、ジョンのかつての友人である盲目の男ケインに殺しを依頼する。大阪、ベルリン、パリで双方の敵味方が入り乱れて殺し合いが繰り広げられる。

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映画の中で何人殺したか殺されたかを数えるのをキル・カウントといいますが、この映画では無意味。だってもうめちゃくちゃ殺しまくるから。殺して殺して殺しまくる映画だから。それでも奇特な人は数えているのかも知れないが、もう「凄く多い」でいいんじゃないでしょうか。

大阪編では大阪コンチネンタル・ホテルの支配人が真田広之ジョン・ウィックと旧知の間柄という設定。ジョンを真田広之が匿って主席連合がそこに攻めてくるという展開。でもまあそこら辺はどうでもいいのよ。変な日本描写がてんこ盛りで楽しいから。
ホテルの守備側は、ドスと手裏剣と弓矢で徹底抗戦するし、相撲取りも出てきて怪力を発揮する。忍者要素もそこかしこにあるしヤクザ風味もある。ネオンの看板に書かれた文字も意味不明。グリコの看板も出てくる。素敵。

ベルリン編は1作目にもあったようにナイトクラブで客が踊っている中で殺し合いが繰り広げられる。なぜかクラブの中に滝があって、夜の光と水飛沫の中での銃撃戦が美しい。

パリ編はエッフェル塔の足元のロータリーでまた殺し合い。撃たれたり車に轢かれたり車で轢いたり色んな殺し方が堪能できる。いっぱい死にます。そして最後は一対一での果たし合い。って最後が一番地味。でも果たし合いの場所に辿り着くまでにいっぱい死ぬしいっぱい殺されるのでヨシ。

そして刺客として登場する盲目の男はドニー・イェン。『スターウォーズ:ローグ・ワン』でも盲目の役ではなかっただろうか。でも全編において格好良いのでヨシ。

あらゆる場面が映像美に溢れている。こんな場面で殺し合いがあったら楽しいだろうな、という男子の夢が映画の中でこれでもかというくらい繰り広げられる。ジョン・ウィック・シリーズは、それが良かった。でももうこれで御仕舞みたいですね。もうキアヌが復活することはなさそう。ちょっと淋しい。でも楽しかった。
チャド監督にはまたこういう荒唐無稽なアクション映画を作って欲しい。