グッドフェローズ

1990年、米国、マーティン・スコセッシ監督作

60年代から始まるイタリアン・マフィア一代記。

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ニューヨークでマフィアに憧れた少年が、その夢を叶えてマフィアの一員になり、何やかんやがあって、やがて組織を裏切ってでも生き延びるというお話。

テンポがとても緩やかに感じる。1990年の映画なのに物凄く古い映画のように感じてしまう。けれど、よく考えれば30年以上昔の映画なのだから、そういうものかも知れない。30年の間にそれくらい映画の中で物語が語られるスピードがテンポアップしたということだろう。しかしこれくらいのテンポの方が気分良く観られるという感じもある。

主人公の仲間であるイタリア系の男をジョー・ペシが演じていて、まったく道理が通用しない、キレたらすぐに拳銃をぶっ放す粗野な感じがたまらない。マフィアの恐ろしさを体現している。なぜこんな滅茶苦茶な男が魅力的に映るのだろう。しかし日本のヤクザ映画でも香港の裏社会ものでも、そういう映画の吸引力というのはなぜかしら侮れない。実生活ではワルにあこがれたり、ヤクザに親和的な人間は心の底から嫌いだけれど、映画となると悪ければ悪いほど魅力的に見える。なんでなんでしょうね。

スコセッシ監督作の名作の一本だろうけれど、今頃になってようやく観た。まだ観ぬ名作というものは沢山あるだろう。