極私的日本映画ベスト50

はてなブックマークでこんな話題がありました。

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これに関して、こんなブックマークコメントを書いた。

人生で観ておくべき、日本映画ベスト50

仁義なき戦い』は入れて欲しかった。山田洋次の『遙かなる山の呼び声』or『幸福の黄色いハンカチ』も。こういうこと言い出すとあれもこれもになるか。概ね名作が入っていて納得。

2023/04/10 17:31

b.hatena.ne.jp

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人生で観ておくべき、日本映画ベスト50

この手のランキングはアレが入ってないコレが入ってないとコメント欄で盛り上がるまでがワンセットです。

2023/04/10 19:08

b.hatena.ne.jp

とあり、その通りだと思っているのだが、ブコメをながめているとそう思わない人もいるみたい。時代によって個々人の映画体験というのは違うし、どんな映画が刺さるかは人それぞれなので、俺のベストのアレが入ってないと言ってもしょうがないのだけれど「敢えて言う」という楽しみではないでしょうか。

そんなことを考えたけれど、はたして自分の観てきた日本映画で感動した映画ってどれくらいあったのだろうと思ってリストアップしてみたら50本近くあったので載せておきます。一応年代順に並べてみました。

 

東京物語小津安二郎(1953)
七人の侍黒澤明(1954)
ゴジラ本多猪四郎(1954)
隠し砦の三悪人黒澤明(1958)

悪名/田中徳三(1961)
秋刀魚の味小津安二郎(1962)
東京オリンピック市川崑(1965)

家族/山田洋次(1970)
ゴジラ対ヘドラ坂野義光(1971)
故郷/山田洋次(1972)
仁義なき戦い深作欣二(1973)
幸福の黄色いハンカチ(1977)
鬼畜/野村芳太郎(1978)
ルパン三世 カリオストロの城宮崎駿(1979)
復習するは我にあり/今村昌平(1979)

遥かなる山の呼び声/山田洋次(1980)
ガキ帝国/井筒和幸(1981)
泥の河/小栗康平(1981)
疑惑/野村芳太郎(1982)
転校生/大林宣彦(1982)
爆裂都市/石井聰亙(1982)
TATOO(刺青)あり/高橋伴明(1982)
戦場のメリークリスマス大島渚(1983)
東京裁判小林正樹(1983)
家族ゲーム森田芳光(1983)
竜二/金子正次(1983)
風の谷のナウシカ宮崎駿(1984)
麻雀放浪記和田誠(1984)
ア・ホーマンス松田優作(1986)
ゆきゆきて、神軍原一男(1987)
ロビンソンの庭/山本政志(1987)
AKIRA大友克洋(1988)
1999年の夏休み/金子修介(1988)
火垂るの墓高畑勲(1988)
鉄男/塚本晋也(1989)

櫻の園中原俊(1990)
3−4X10月/北野武(1990)
月はどっちに出ている/崔洋一(1993)
GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊押井守(1995)
Shall we ダンス/周防正行(1996)
岸和田少年愚連隊井筒和幸(1996)
がんばっていきまっしょい磯村一路(1998)

回路/黒沢清(2000)
頭山/山村浩二(2002)
誰も知らない/是枝裕和(2004)
パッチギ/井筒和幸(2005)
リンダ リンダ リンダ山下敦弘(2005)

冷たい熱帯魚園子温(2010)
桐島、部活やめるってよ/吉田大八(2012)
FAKE/森達也(2016)
シン・ゴジラ庵野秀明(2017)
カメラを止めるな!上田慎一郎(2018)
蜜蜂と遠雷/石川慶(2019)

 

こんな感じ。たぶん思い出せてないものも色々あるんだろうなとは思う。

50年代60年代の映画は、過去の名作を観ていった過程で「ああこれが日本映画の名作といわれるものか」みたいな感動とは別に素直に面白いと思ったもの。
ブコメに書いた『仁義なき戦い』はその後の深作欣二によるオリジナルシリーズも含めます。あと山田洋次は4本ランクインしてしまったのに寅さんは一本もちゃんと観たことがないのです。
井筒和幸が3本ランクインしているのは関西の血かも知れない。
まあ80年代が多いのは多感な時期だったからですね。

昭和なリストだと思うけれど、映画というものは生きてきた時代によって何を観て何に感動したかはそれぞれだし、好みも人それぞれなので、一人一人に違ったベスト50があって良いのだと思う。批評家などになると、時代と映画藝術/技術の重さを勘案してランク付けしなければならないだろうけれど、いち映画ファンという身であればそんなことまで考えずに極私的なリストを作る自由はあるんじゃないでしょうか。