BABY DRIVER

2017年、英米エドガー・ライト監督作

強盗犯の手助けをする青年、ベイビーは凄腕ドライバーだったが、やむを得ぬ理由で犯罪に加わっていた。やがてその理由も失せ、犯罪から手を洗ったはずの彼が、最期の仕事に挑む・・・

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この映画、米国が舞台なのでハリウッド作かと思うと英国の映画製作会社、WORKIN TITLEの製作なんです。WORKING TITLEというと『ブリジット・ジョーンズの日記』や『ノッティングヒルの恋人』、『ラブ・アクチュアリー』などの英国製ロマンチック・コメディーを送りだしている会社で、他のラインナップを見てもコメディーやハートウォーミングなお話が多いのです。
なので本作『ベイビー・ドライバー』も殺伐としたお話じゃない。

逃走を手助けする運転手を描いた映画というとウォルター・ヒル監督の『ザ・ドライバー』、ライアン・ゴズリング主演、ニコラス・ウィンディング・レフン監督作の『ドライブ』があるけれど、この2作は男臭いんですよね。ハードボイルドで殺伐としてる。そこが良いのだけど。

本作『ベイビー・ドライバー』は、その名も「ベイビー」と呼ばれるような若くて男前の青年が主人公で男臭さはナッシング。そして犯罪者の集団もどこかコミカルに見えてしまってあんまり恐くなんです。後半バタバタと結構人が死んでエグイ殺し方もあるんだけど、どこかシリアスさに欠けるのです。その軽さが良いという人もいると思うのだけど、ちょっと物足りない。
面白いとは思うんです。つまらなかったわけじゃないんです。でもなんだか底流に明るいムードが流れていて殺伐さに欠ける雰囲気がちょっと物足りなかったかな。