甘美庵音 amabient

京都のレコード店、PARALLAX RECORDS主催のライブに行ってきた。
出演は、空間現代とターンテーブリストの毛利桂さん。
場所は京都のボンジュール現代文明というところ。
外観はこんな感じなのです。


町家?と思って会場に近づくと人が数人開場前にいて「ここかしら?」と思ったらここだった。ライブハウスみたいなところかと思っていたので。

中に入ると土間があって畳敷きの部屋があり、そこにギターやドラムが置いてある。ああ畳の間に座って観るのですね、と納得。奥には小さな庭があり、ええ雰囲気の会場やなと思いましたね。動画があるのでどんなところか見てみて下さい。

www.youtube.com

開演を待つ間に抹茶と甘味のサービスがありました。

演奏は

空間現代

毛利桂

空間現代

の順番。

 

毛利桂さんの演奏は小さなターンテーブルを幾つも並べて、それを同時に再生するというもの。こんな機材でした。

アンビエント・ミュージックってのは聴いていると気持ち良くなって眠くなるんですよね。眠くなるのが良いアンビエントだと思ってる。
そして何と、6✕6にターンテーブルを配置し、会場から対戦者を募ってそれでオセロをするというもの。駒は表裏で黒白になっている小さなレコード。駒を指して針を置くと「クロ、クロ」とか「シロ、シロ」と小さなレコードが反復する声を奏でて、盤面が埋まってくるとその声が渦巻いてくる。会場では笑いも起こって和やかな雰囲気でしたが、どうしたらこんなことを考えつくのでしょうか。すごく面白い。

空間現代の演奏はアコースティックのセット。空間現代を見るのは初めてだったけれど、すごく良かった。会場の雰囲気と明かりと音楽に酔った。音楽の演奏なんて、その場所と時間で一瞬に消えてしまうものだけれど、それを束の間楽しむことが心地よいという感じを味わった。錦林車庫のライブハウス「外」に空間現代を見に行ってみたいと思ったし、物販でレコードも手に入れた。

京都の町家で甘味を頂きながらアンビエント・ミュージックを楽しむなんてことは、そうそうできることではないかも知れない。音楽が鳴っている場所と時間を楽しむということを味わったライブでした。