Voice Hardcore/Phew

 

Voice Hardcore [bmp-004]

Voice Hardcore [bmp-004]

  • アーティスト:Phew
  • 発売日: 2018/01/01
  • メディア: CD
 

 

<Hard Core>をネットの辞書でひくと色んな意味がでてくるけれど自分の感覚としては<究極の>とか<突き詰めた>みたいな意味で捉えてる。
ハードコア・パンクというのがその言葉に接した最初だけれど、パンクというのは結構POPなロックンロールだったわけで、その贅肉を削ぎ落として音塊というか衝撃のような音楽に仕立て上げたのがハードコアパンクだったと思う。その進化した形が更にメロディアスであることを拒絶したグラインドコアに行き着いたのも当然の進化かも知れない。

この盤『Voice Hardcore』は声を使った音楽を突きつ詰めたような音楽。それを聴いて得られる感覚は恐怖や不思議、そして面白さだけれど、その感情を言葉には言い表せない。三角形の各頂点に恐怖と不思議と面白さを与えたとしてその重心にある感情を言葉で表せと言われても言い表すことはできない。というか言葉で表現できるなら音楽を紡ぐ必要なんてないわけだし。でもなんとなく未解決事件の記事を読んだ後に得られる感じが思い起こされる。
ボーカルと電子音響によって作られた音楽で、そこここに意味のある言葉は現れるけれど、そこに意味は読み取れず、言葉には意味があるはずだと思っているから不穏な雰囲気が漂う。歌詞を破壊しているような音楽。

Phewはかつては一般的に言われる<歌>も歌っていたはずで、でもその歌を破壊してその先にある音楽を目指したような音楽。

何を言ってるか伝わらないだろうし、伝える筆力がないのがもどかしいけれど、音楽を語ることなんて所詮はそういうものではないだろうかという気もする。音楽は音楽で言語で伝えられない情報や情感を伝えられる方法だから未だにみな音楽を聴くのだと思う。

ちなみに未解決事件で今までに一番怖かったのは、長岡京ワラビ採り殺人事件 です。

 

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