ダンス ウィズ ミー

2019年、日本、矢口史靖監督作

遊園地で、姪が「ミュージカルが上手になりたい」と催眠術をかけてもらうが、その横で付き添っていた主人公がかけられてしまい、会社でレストランで音楽が鳴ると歌とダンスが止まらなくなり大失態を続ける。かくなる上は、あの時の催眠術師を探しだして催眠を解いてもらうしかないと催眠術師のサクラを演じていた女性と共に彼を追う旅を始める。

www.youtube.com

主人公の三吉彩花が美しい。彼女が画面に出ているのをずっと見ていたいくらい。最初は一流企業のOLでちょっと高飛車なところがあるけれど、サクラのやしろ優と催眠術師を車で追ううちに庶民的な女性の地が出てくる。が、もうとにかく美しいので何をやっても許される、というか、素敵。
そして主人公と催眠術師を追う旅に同行するのが、やしろ優。駄目人間っぷりが愛らしい。ボロいダイハツのoptiという軽自動車に乗って北海道まで催眠術師を追い掛けるのだが、その車のダッシュボードはごみだらけで、彼女の性格を端的に表していると思う。
催眠術師の宝田明は流石の感じで、胡散臭くて借金まみれで、それでいて実は腕前があるというところが妙に味がある。
俳優陣がばっちりはまってる感じがあってずっと楽しい。

物語の運びは、そこでそうなる?みたいなところは沢山あるけれど、音楽劇で喜劇なので全部OK。細かいことは言いっこなしと思わせる力があると思う。
矢口監督の劇場第一作である『裸足のピクニック』は少女が次から次にトラブルに巻き込まれるという喜劇映画だったけれど、あの映画も結構滅茶苦茶な映画だった。でもその滅茶苦茶具合が面白くて成立してた覚えがある。
本作は滅茶苦茶とは言わないけれど、漫画やん、と思わせるところはあって、でもミュージカルなんてファンタジーみたいなもんだからこれでいいのだと納得させる力がある。

途中からは催眠術師の公演を二人が追うというロードムービーになっていて旅情もあるのです。本州から札幌への青函連絡船が岸壁を離れる場面がとても印象的だった。

でもですね、やっぱり、この映画は三吉彩花の映画だと思う。彼女がスクリーンの中で躍動しているのを愛でる映画だと思う。こういう気持ち良く楽しい映画を観るとしばらく気分が良くて映画ってそういう効用があると思うんです。

高野山

f:id:augtodec:20190817115055j:plain

 

電車に毎日乗っていると吊り広告というのは目に入るもので、その中に『高野山1dayチケット』という広告があって少々気になっておりました。
高野山って凄く遠いところみたいだけれどこのくらいの往復交通費で行けるのか、と思って、お盆休みだし行ってみるか、ということで行ってみました。

南海電車で難波からの道中は、大阪の郊外を走る私鉄という風情でさして感想はないものの、和歌山に入って橋本駅から高野山への入り口、極楽橋駅までの道中は山中をぐんぐん登って行く鉄路でちょっと感動した。阪急にも阪神にも京阪にもあんな路線はないもの。南海電車偉い。

f:id:augtodec:20190817103600j:plain

で、終点の極楽橋駅に着いて

 

f:id:augtodec:20190817151136j:plain


ケーブルカーに乗るのです。

もの凄い急斜面を登って行くので天空の仏都へ行くという感じがする。
ケーブルカーを下りてバスに乗ると急にひらけた町に至るという感じ。大袈裟に言うと異界に紛れこんだ、くらいのトリップ感がある。

 

f:id:augtodec:20190817111609j:plain

で、金剛峰寺

 

f:id:augtodec:20190817113019j:plain

お庭が綺麗

 

f:id:augtodec:20190817120516j:plain

壇上伽藍の金堂

 

f:id:augtodec:20190817120945j:plain

同、西塔

 

f:id:augtodec:20190817124230j:plain

そして本来はここが入口なんじゃろな、という大門

 

f:id:augtodec:20190817122323j:plain

大門を守護している恐い人

 

f:id:augtodec:20190817134258j:plain

奥の院の途中にはお化粧したお地蔵さんが。このお地蔵さんにお化粧してあげると綺麗になれるとか。

ということで高野山内の路線バスも乗り放題だったので駆使して右往左往して堪能したのでした。
しかし今なら電車とケーブルカーで容易に辿り着く場所なれど、その昔は人も寄せ付けぬほどの山中であったでしょうにこれだけの町ができあがるって凄いことだと思います。歴史をもうちょっと勉強すべきだと思った。

経路の間なら途中下車してもよい切符だったので久しぶりに心斎橋などに寄り途してみてレコード店で素敵なレコードを手に入れました。

f:id:augtodec:20190817201100j:plain

最高。

社会的共通資本/宇沢弘文 著

社会的共通資本とは、社会、経済を安定的に維持する社会的装置で、これらを農業、都市、教育、金融制度、地球環境の分類で語る書。 

社会的共通資本 (岩波新書)

社会的共通資本 (岩波新書)

 

 
経済の本が読みたいと思って手に取った一冊だったけれど自分には少し難し過ぎた。朝夕の電車の中でちょこちょこと細切れに読んでしまったのも良くなかった。どちらにしても経済の本をスラスラと読めるほどに用語や知識というものを持ち合せていないということだと思う。

経済学というものにずっと関心がなかったのだけれど、最近になって勉強したいという気持ちがふつふつと湧いてきた。
ひとつは、経済のニュースに対して学者やコメンテーターが色々なことを仰るが、誰の意見も尤もに聞こえる。それらが正しいのか頓珍漢なのか基礎知識がないので判別がつかない。そういうものを見極める能力として経済学の知識が役に立つのではと思うようになったこと。
それと、改造に改造を重ねた制御盤も一本一本の配線を辿って図面に起こせば何がどうなっているかは分かる。その労力が結果に見合うかどうかは別にして。
同じように経済もお金の流れを知ってシステムの仕組みを解明していくことで理解できるようになるだろう。でも制御盤を解明するには電気の知識が必要なように経済を理解していくためには経済学の知識が必要な気がする。
即物的な株や外国為替といったものではなく、人間が長い時間かけて作ったシステムである経済というものを知りたいという気持ちになってきている。良い入門書はないものか。