黒き荒野の果て/S.A.コスビー 著

米国南部の町で自動車修理工場を営むボーレガード。裏社会で語り継がれる伝説のドライバーだった彼は、足を洗い家族とまっとうに暮らしていた。
だが工場の経営が傾きだしたことで運命の歯車は再び狂い始める。
金策に奔走するボーレガードに昔の仲間が持ちかけてきたのは宝石店強盗の運転役。
それは家族を守るための最後の仕事になるはずだった。
ギャングの抗争に巻き込まれるまでは――。

 

何かミステリーの徹夜で一気読みしたくなるような小説が読んでみたくて、『このミス2023年版』で6位という帯に惹かれ読んでみた犯罪小説。導入部は正直まどろっこしいと思わないでもなかったけれど、宝石店強盗を実行するところから物語が一気に加速し始めて、あっという間に読み終えてしまった。主人公がどうしようもなく巻き込まれた状況からなんとか脱出するために行動する展開が、二転三転してとても面白かった。アクション、バイオレンスの描写が凄い。
この著者の次作は『このミス2024年版』の1位らしい。

最初、あまり予備知識なく読み始めて主人公の姿形を白人男性だと思って頭の中に描いていたけれど、黒人が主人公の話だった。そういうところに自分の思い込みというものがあるのだなということにも気付かされた。