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麦秋

映画

1951年、日本、小津安二郎監督作
3世代同居の家族、28歳になった娘に家族は結婚を世話しようとするが、彼女は一人で結婚相手を決めてしまう。

麦秋 [DVD] COS-022

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 小津映画お馴染、娘の結婚にまつわるお話で、原節子演じる主人公の名が紀子であることから『晩春』、『東京物語』と合わせて紀子三部作と言われている作品です。

昔、高校生の頃、過去の名作というものにも目が向くようになって、大人と映画の話をした時に「小津安二郎作品を観てみたい」といったら「あんなのは退屈よ」と言われたことがあります。確かに、どこの家庭にでもありそうな題材と出来事なので、退屈と思う人にはそうだと思う。
小津映画の中で起こる登場人物の感情というものは、生きるか死ぬかというような劇的なものではない。派手な娯楽映画の中での登場人物の感情の起伏が大きなうねりや波だとすると、小津作品の登場人物の中に起こる感情の変化はさざ波程度なのかも知れない。でも、その小さな波が好ましいと思えるのです。それがなぜ、そんな風に思えるのかはよく分からない。
偉大な監督というネームバリューがあるからでしょうか。でも面白くないものを面白いとは思えないし。
悪人が一人も出てこない映画、例えば山田洋次作品のような、そういう映画って結構好きだからかなあ。でもなぜそれが好きなのかはよく分からないのです。