ターミネーター ニュー・フェイト

2019年、米国、ティム・ミラー監督作

メキシコに住む普通の女性の元に新たなターミナーターが襲いかかって来る。彼女は未来の機械対人間の戦争で指導者になる者の母親になる女性だった。そして彼女を守るために未来から強化人間となった女性兵士も送りこまれてくる。

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ターミネーター・シリーズってもう6作目なんですね。1と2しかたぶん観てないと思います。でもこの『ニュー・フェイト』は、その1と2の正統なる続編ということらしいです。

ターミネーターという映画は、普通の人がいきなり未来からきた殺人マシーンに襲われるけれど同じように守ってくれる人も送りこまれてました、というお話。
今作で目新しいのは、殺人マシーンは2で出てきたような液体金属のターミネーターだけれど、守ってくれるのが強化人間というところです。1は生身の人間で2は良いターミネーターだったりしたのでそこらへんが違うのです。この強化人間の女兵士を演じているのはマッケンジー・デイヴィスでこのキャラクターがとても良い。普通の人間よりも速く強く動けるけれど薬を摂らないと電池切れみたいになってしまうという弱点もあって、そのあたりの設定も良いし、彼女の立ち居振る舞いや表情から映画の中では表現されていない過去が滲み出てる。本作の中で一番厚みのある役柄だったと思う。

冒頭のカーアクションやその他のアクションシーンも賑やかでとても楽しかった。

とは言うものの、やはりこれは1と2で出来あがってしまった映画のヴァリエーションでしかないという気もした。リンダ・ハミルトンやシュワルツネッガーが出てきて懐かしさも相まって評価したくなるのも分かるし、同じ構造のお話をまた観てそれを面白がる気持ちも分かる。でもそれは新しいものを観た時の喜びじゃなくて、よく知ってるあれがまたでてきた、という安心感というかやっぱりちょっと懐古が入ってる。そういうのって水戸黄門を毎週観てる爺ちゃんみたいな気持になってしまう。

アクション映画、SF映画としてつまらなかったわけじゃないし、まあ普通に面白かったけれどやっぱり何か新しいものが観たい。そんな気持ちになったのでした。