極私的2017ベスト

毎年書いてるので今年も。
■映画
『LA LA LAND』

augtodec.hatenablog.comもうこれしかないでしょう。楽しくてしょうがない映画。音楽と踊りによる映画の楽しさを追求した作品として映画史に残る作品ではないでしょうか。サントラもずっと聴いてるから。
そんなに深いテーマがある映画ではないと思うけれど、主人公を演じたライアン・ゴズリングの人嫌いなところとこか世の中を斜めに見てるところとか彼の底流に漂う孤独感とか、そういうのに魅かれるのかなあ。ただ楽しいだけじゃなく悲しさも描いてるところが良いのかも。今年のベストと言わず2010年代のベストに食いこむ作品だと思います。

次点
ブレードランナー2049』

augtodec.hatenablog.comブレードランナー』を人生のベスト10に入る映画だと思っている人間にとって続編である本作をあげないわけにはいかないです。これも主演はライアン・ゴズリングなんですよね。そして孤独な男の映画だという意味でも『LA LA LAND』と共通してる。
ブレードランナー』は謎の多い作品で、言ってしまえば不完全な作品だけれど、そこが魅力的であった。続編である本作は完璧と言っても良い作品でほころびがない。その点が素晴らしいとも言えるし逆に物足りないとも思わせる。でもあの未来ビジョンは前作を更新したと言えるまさに完璧な続編でした。

映画は他にも『ドリーム』や『ハクソー・リッジ』『ダンケルク』『メッセージ』『バンコクナイツ』と良い作品を沢山観ることができた一年でした。

■読書
『誰が「橋下徹」をつくったか』

augtodec.hatenablog.com橋下徹を知事、市長の地位に押し上げたメディアの狂騒を描いている本。
テレビでもネットでもなんでもいいけれど皆喧嘩を見るのが好きなんですよ。闘争とか抗争とか。炎上とかも同じだと思う。なんか揉め事が好きなの。ワイドショーなんて人の揉め事ばっかりでしょ?
橋下徹というのは揉め事を起こすのが得意な人でそういう人を追っかけて取り上げていれば喧嘩が撮れるんですよ。そういう安易なテレビや報道の作り方をしていたから彼にメディアが取り込まれてしまったのでしょう。
でもこういう人はまた出てくると思う。先の選挙での小池東京都知事なんて橋下がやったことの劣化版でしょう。彼女の政党なんて大阪維新の焼き直しでしかないし。
またこういうことが起きると思う。本書のような書籍を読んでおけば「またか」と思えるから。

次点
『良いテロリストのための教科書』

augtodec.hatenablog.comファシストを名乗る外山恒一氏が日本の新左翼史をネトウヨに向けて分かり易く解説する本。
面白いんですよね。語り口が飄々としていて。
でもネトウヨはこういうのを読まないんだろうな。あいつら支離滅裂だから。


■音楽
Asian Meeting Festival 2017@京都METRO

augtodec.hatenablog.comアジアの前衛音楽家たちが集って即興演奏を繰り広げるライブ。
音楽でも小説でも好きな人がいてそういう人のものを聴いたり読んだりするわけだけれど、そういうことをしているのと同じように知らない人の音楽や本も読みたいのです。できれば自分では手に取らないようなジャンルのものにも触れたい。でも自分でそういうアンテナを広げるのって難しいんですよね。どうしても好きな物から先に手にとってしまうから。知らないものには中々手が出ない。
AMFは知らないアジアの音楽家たちを紹介してくれるという意味でとても功績があったと思います。アジアの前衛音楽家の情報なんてどこにもないから。
2015年から行われていた国際交流基金が主催する今回のような形式での演奏は最期だそうです。惜しいけど。

次点
行松陽介×D.J.Fulltono

augtodec.hatenablog.com京都の『外』というライブハウスに初めて行ったのがこれでした。良い感じの場所でスケジュールなどを見ていても観たいライブが結構あるのだけれど全く行けてないのです。あーまた行きたいなあ、と思ってるので次点。


映画はそこそこ観たけれど、本も読んでないし音楽も聴いてない。みんな貧乏が悪い。生活するのにやっとで贅沢する余裕がない。お金がないということは本当に生活が縮んでしまうものだなと思うのでした。