読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

Crown Of Fuzzy Groove/山本精一

音楽

大音楽家、山本精一の2002年のソロアルバム

クラウン・オブ・ファジー・グルーヴ

クラウン・オブ・ファジー・グルーヴ

 

 ここ暫くこればかり聴いています。毎晩寝る時にこれを聴きながら寝ていて、最後まで聴いてしまう。そしてなんだか変な夢を見てしまうということを繰り返しています。

何かのインタビューで本作の制作を山本精一氏が語っていて、筒の向こうとこっちにマイクと音源を配置したり、水の中にマイクをつっこんだりしてあらゆる録音の方法を試して何年も掛けて製作した、もうあんなことはできないだろう、と語っていました。

一言で云えばアンビエントと言えるかも知れない。でもその一言で済ませられるような奥行きではない。民族音楽的なグルーブもあるし、フィールドレコーディングの作品も入っている。踊れる音楽ではないけれどクラブミュージック的な要素も無きにしもあらずで一筋縄ではない。静的サイケデリックという表現をしてもいいかも知れない。

特筆すべきはその音色。録音、製作に時間を掛けたということを知っているからそう思うのかも知れないが、その音色はとてつもなく深い。音の深さというものは、探って行けば、あーこういうことだったのかと納得できるというものではなくて、聴いたことが無い音色、響き、という新しさによるものだと思うけれど、それはリバーブが心地よいというような単純なものではなくて、どこか別の宇宙から響いてくるような深淵さがあるのです。最近ではD'ANGELOの『Black Messia』が音色の深さを感じた音楽だった。
音楽を聴くのに深度というものはあって、歌詞がいいとかメロディーがいいなんてのは序の口。クラシックの人なんて同じ楽曲でプレイヤーや楽団の個性を聴き分けるのだから、それは深いと言わざるを得ない。
音色についても同様で、電子音楽でもシンセサイザーのプリセット音みたいな音楽は浅いと感じるでしょう?それが好きか嫌いか良いか悪いかは別にして創意工夫が込められているかどうかというとプリセット音には込められていない。

本作は音色だけでなく、とても深い味わいがあって、正直言うと名盤というしかないと思います。
とても楽譜に落せる音楽ではないし、再現することさえ難しい音楽のような気がするのですが、このアルバムに関してはライブが行われたようで聴いて見たかったと後悔するばかりです。

すごいなー。山本精一という人はホント凄い。

www.youtube.com