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Y/OUR MUSIC

2014年、タイ、ワラーラック・ヒランセータワット・エブリー/ディビッド・リーブ監督作
タイの様々な音楽家、モーラム(タイの民謡)の歌手、演奏家、楽器店主、インディーバンド、DJなどが音楽に向き合う姿勢を語るドキュメンタリー。

www.youtube.com
現在開催中のアジアン・ミュージック・フェスティバルの中で行われたアジアの音楽映画の上映で観ました。
タイの音楽を職業とする人や市井の音楽家たちが自分達の音楽観を語る内容で、その語りがタイの景色と共に紹介されます。
何か事件があるわけでもないし、結論があるわけでもない。ただ彼らの音楽観が提示されるのみで、それに対する作者の見解があるわけでもない。
唯一あるとすればモーラムという音楽が田舎くさい、古びているというように思われていたけれどそれを支える人がいてそれを再発見しようとする人もいるという物語が滲んでいるくらい。
画面に映るタイの都市部や田園地帯の光景、市場や建設現場で働く人達の景色、それらが音楽と共に詩情あふれる画で彩られています。映し出される画がとても良いです。市場の雑踏や工房、演奏する人々、飾り気はないけれど今ある姿をそのまま映し出しているという感じがする。

上映後のトークと質疑で、音が良いということに関してどのような録音をしたのか?という質問に、編集で操作はしたけれど基本的に音の鳴る方へマイクを向けただけ、という監督の回答もなんだか素朴な感じがしました。

ドキュメンタリーといえど起承転結があったりするものですけど、本作は全くそのようなものがなくて、こういう映画もありなんだなあと思わせる映画でした。タイに行ってみたくなりました。