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麻雀放浪記

1984年、日本、和田誠監督作
戦後の混乱期、賭け事に魅せられた若き主人公は次第に麻雀賭博の世界にのめり込んでいく。

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麻雀あんまり分かってない人間なんですが、滅茶苦茶に面白い映画でした。

モノクロ映画です。84年の作品なので敢えてモノクロを選択している映画なのですが、終戦直後を描く為にそうしたのか、セットやロケで映したくないものを隠すためにそうしたのかは分からない。けれど、絶対これはモノクロで正解の映画だと思う。
博打の映画なので、緊迫感を描くことが必須条件だけれど、モノクロ映画のコントラストというものが画に大いに緊迫感を与えていると思う。賭け事のシーンだけでなく、夜は真に暗く、灯りのあるところだけに明りがあるという画が時代をきちんと伝えていて、それと共に全体にも緊張感を与えています。

これはセット撮影だと思うのですが、何シーンか屋外ロケのシーンもあって、あれはどこでどうやって撮っているのでしょうか。屋外に大規模なセットを組んだと思えないし。
セットもロケも戦後の煤けた感じがあって何一つ美しい場所は映らないけれど、美しくないものを美しくないままに表現しているものはとても好きです。

俳優陣の充実ぶりが素晴らしいです。若き真田広之鹿賀丈史大竹しのぶ加藤健一、名古屋章高品格加賀まりこ。中でも高品格が素晴らしいです。こんな悪くて賢くて老練な爺さんって今時いないんじゃないでしょうか。
どの登場人物もひと癖もふた癖もある博打打ちばかりなんですが、どいつもこいつも憎めない奴なんですよね。俳優の素晴らしさというのは、演技が上手いとかいうこともあるのだけど、その登場人物の過去みたいなことを想像させるところにもあるのではないでしょうかね。

こんな傑作を何で今まで観なかったのか不思議。未だ観てない傑作って幾らでもあるんだろうなー。

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